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KITBOY店長による、 エアガンのFETスイッチ講座です。

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前回、文末に簡単な部品紹介をしたが
それぞれの働きを説明したいと思う。


公称電圧8.4Vバッテリ(ニッカド ラージ)は充電直後 約9.8Vの電圧まで上がる。
そこからは徐々に下がるが、充電翌日でも9.3Vは維持している。

これを前提にしてFETが動作するプロセスを説明しよう。




まず、コネクタにバッテリを接続しよう。
バッテリから流れる電流はダイオード(D1)を介して電解コンデンサ(C1)に充電される。

animation0.gif 
ダイオードにより元の9.8Vより0.2Vほど低下し約9.6Vになる。

一般的にシリコンダイオードに大電流を流すと0.6Vの電圧が低下するが、
それは大電流の場合のみである。

コンデンサに満充電されるとそれ以上電流が流れ込まない。
このような場合はあまり低下しないのが事実。

さて、これで発射準備は万端。
トリガーを引くと、C1の電圧9.6Vが抵抗器(R2)を通りFETのゲートに加わる。
c0b29c1b.gif
この瞬間にFETが起動。
モータが回転をはじめ、ファイア!

発射と同時にバッテリ電圧が低下する。
マルイノーマル電動ガンではフルオート時だいたい11Aもの負荷がかかり
バッテリ電圧は1.4Vも低下。約8.2Vになっていた。

セミオート時では なんと3.1V以上も低下。瞬間的に6.5Vを下回っていた。

これはモータの起動時に大電流が流れるために起こる現象である。
そのため、回転が持続しているフルオートより
モータのON/OFFを繰り返し行うセミオート連射の方が圧倒的にバッテリ電圧は低下するのだ。

ここで活躍するのが 大容量の蓄電器(電解コンデンサ)とダイオード である。
たとえバッテリ電圧が低下しても、コンデンサに蓄積された電荷はFETのゲート電圧を安定させることができる。
もしバッテリ電圧がコンデンサの電圧より下回った場合でもダイオード(D1)がある限り 逆流することはない。

トリガーを連続して引いているとコンデンサからは微弱な電流が流れ出る。
コンデンサの電圧も僅かながら低下を続けているのだ。
ここで大容量コンデンサを使用すれば全くといっていいほど影響はない。

トリガーを離す、即ちバッテリ電圧が復帰すると直ちにコンデンサへの電圧チャージが再開されるので
1分間ワントリガで撃ち続ける場面でもない限り、全く問題はないのだ。

トリガーから発射までのサイクルは説明した。
トリガーを離してからもある流れが存在する。

トリガースイッチをオフにした瞬間、モータからの逆起電力が発生。
高い電圧がFETのドレインへ瞬時に加わる。

8.4Vバッテリでは約40Vという高電圧が確認できた。
高い電圧のバッテリを使えば、当然 数値も高くなるだろう。

adcab573.gif
これを逃がすためにD2とR3を張る。
モータからの逆起電力はFETに加わる前に逸れ、コンデンサへと注がれる。

もしこの横道が用意されていなければFETにダメージが蓄積され最終的には破損する結果となる。


次回は、この回路のデータや波形を基に回路の性能を実測しよう。乞うご期待。


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興味深く読ませてもらってます。
オススメの電子部品の型番や特徴なども書いてもらうと大変参考になるのですが。。
是非記事にしていただけること期待しております!

名無し 2012/02/23(Thursday)11:25:07 Edit
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